これから向かう劔岳への縦走路。赤谷山頂上から望む
日程:2019年9月25日~28日
メンバー:さわらび会長篠原氏、ao
コースタイム(休憩時間含む)
25日
馬場島5:50~ブナクラ峠9:35~赤谷山11:45~白萩山13:10~C1ビバーク地13:50
26日
ビバーク地5:30~赤ハゲ6:30~白ハゲ7:45~大窓のコル9:30~大窓の頭11:00~池ノ平山北峰取り付き11:50~北峰12:50
~南峰14:20~池ノ平小屋(幕)15:00
27日
池ノ平小屋4:30~池平山6:00~小窓のコル9:00~小窓王基部11:10~三の窓11:30~池ノ谷乗越12:30~長次郎谷懸垂点13:35~劔岳頂上14:20~早月尾根分岐14:34~早月小屋(幕)16:30
28日
早月l小屋6:00~馬場島8:40
8月末から最低3日間雨の降らない条件でリスケを繰り返し、やっと今回天気と時間に恵まれて行けた。踏み跡が所々ある程度のハイマツと岩、灌木帯をアップダウンの繰り返しで、進むべきルートの見えない焦燥感に苛まれる事が多かったが、小窓に降り立った時の達成感は半端無かったと思う。
年に数組が辿るコース、こんな企画を立てたくれた、篠原さんに感謝したいと思う。
このコースの核心部
①白萩山の登り下り:藪漕ぎ最初の洗礼を受ける。
②白ハゲからの下り:2360mの小ピーク手前より右のハイマツ帯を下る。
③池ノ平北峰の登り:岩場の登りがある。短いが3級+
④池ノ平山より小窓への下り:時間はかかるが懸垂が安全。3回程度。積雪期の懸垂支点あり。
最大の問題点は、小窓若しくは池ノ平小屋まで水補給が出来ない事、今回二人で約8Lを持っていたが、暑かった為か、池ノ平山で1Lしか残っていなかった。。(赤谷山への二度目の渡渉地点で補給可能)
白萩山先にのんびりと歩いて行けそうに見える、今日の草付ビバーク地。これから始まる最初の試練。
白萩山頂上付近は猛烈なハイマツ帯、頂上から左側涸沢を下り、赤布がある地点から灌木帯を右にトラバースする。下り過ぎに注意。踏み跡はほぼ無いと言っていい。
池塘脇にビバーク地。写真の一段上。オタマジャクシがウヨウヨいたが~?「カエルに成るのには遅くない?」って篠さん、やたらと心配してた(笑)
2日目
赤ハゲ~白ハゲ間はハイマツと岩稜帯ミックス。左側を巻く事が多い。草付をトラバースする事が多いが、滑るので怖い。
白ハゲ山頂はビバーク地として優良物件。見えているピーク手前コルからハイマツ帯を急降下する。早めにトラバースを初めてしまい、怖い思いをした。稜線通しで下降地点まで行くのが正解だったのか?
大窓のコルがやっと見えて来た。大窓の頭に登り返しが待っている。
大窓コルの岩にレリーフ。昭和36年の遭難碑(福井大学)
大窓の頭から見えて来た、池ノ平山南峰 どうやって登るの~?
北峰の取り付き点。左側に回り込む。
回り込むとすぐに真新しいぺツルあり、右の溝を登るが、出足が難しい(5m程)。古いスリングをアブミ代わりに使った。。15m程で岩壁の付け根到達、ビレー点は無、岩にスリングセットしてセカンドをビレーする。
その先に出て来るスラブ。回り込んでガレも登れるが、危ない。新しいロープがかかっているので、スリングをセットして登る。
誰か知らないが感謝!感謝!
この先、ハイマツを漕いで池ノ平山頂上だ。
頂上到達、小窓で水補給だが、情報によると難しいとの事、確実に補給出来る池ノ平小屋に向かう(ビールも飲める!)
3日目
モルゲンロートに染まる裏劔、登り返した池ノ平山より
池ノ平山から小窓のコルまでの下り。コース最大の核心部。
稜線ではハイマツと切れ落ちた、わずかな隙間を慎重に下る
やっと小窓雪渓が見えて来た。ここから先は、いわゆる有名な「北方稜線」だ!道ははっきり付いている。
小窓王の頭が見えている。登り返しは、疲れた体にはきついが、精神的にはすごく楽!
池ノ谷のガリー、左側から上がり、大岩下を右に回り込むルートが、少しは岩が安定している。
長次郎の頭を回り込んで懸垂支点でコルに降りれは、劔の登りだけ。篠さんの「一番踏まれた跡を辿れ」の指示で問題無くコルまで行けた。
やっと辿り着いた誰も居ない劔岳。
こういうルート、大好き💕
休めたら行きたいなあ。
よくぞ登りきりました。体力×技術×仲間×天候見極め+事前の水デポ、意志あっても難しいのが山でしょうが、山屋ですねえ。
ルート判断時の緊張、不安、手に汗感じるレポートいいですね。
やま、ですね
経験と技術、自信と計画、協力と自力。
おちゃらけにまみれた自分自身を見つめ直します!