◼️日程:2020年3月20日(金)-3月21日(土)
◼️場所:阿能川(アノガワ)岳~小出俣(オイズマタ)山~俎嵓(マナイタグラ)~谷川岳
◼️メンバー:maru(単)
<行程>
3/20(金)晴、午後風雪 朝一のJR上越線で水上駅へ、タクシーで登山口(仏岩ポケットパーク)へ、09:25発-14:20阿能川岳-15:30(小出俣山手前の鞍部)幕
3/21(日)終日晴 幕06:10発-08:20小出俣山(北端)-10:30俎嵓(マナイタグラ)-11:30オジカ沢の頭-13:20谷川岳-14:30天神平(ロープウェイ)~(バス)JR水上駅
「何だか気になってた」山、谷川岳の西「国境稜線」オジカ沢の頭の左(南)に、その稜線から外れて緩やかに右回りにカーブした鋭い稜線をもって屹立した山「俎嵓」と、さらに南方の小出俣山・阿能川岳とを結んで残雪期に歩けると知ったのは数年前。今回、(おそらく)例年になく少ない雪、比較的締まった雪の状態で、阿能川岳から俎嵓まではノートレースの中を歩けたのはひとえに天候だったか。自分にとっては、長く起伏多く、谷川岳肩の小屋への登りは足が重かった。
3/20(金)、水上駅からタクシー乗合いで仏岩ポケットパーク(駐車場)へ、駐車3台、同乗の若者より先に出発、その彼も同じコースで歩くと言っていたが、その後一度も会うことなく、阿能川岳までは先行者のトレースを追えた。雪は標高1,300mくらいから、昼頃から晴天は一転、風雪となり阿能川岳山頂の小さな標識には至ったものの、地形図ではその山頂から200m程戻り、90度方向を変え西へ向け下るのだが、その分岐がわからない。それでも下り始めてわずかにて風雪が弱まり、小出俣山への尾根が見えた、若干の右方向への修正で済む。ここからトレースはなく単独行の力が試される、ワカン(スノーシュー)は「嫌い」なので持ってきていない。ときどき踏み抜きあるものの膝まで潜ることは少ない。小出俣山手前の鞍部で15時、南方に「赤谷湖」を遠望する南側斜面に整地し幕地とし、雪洞を掘り始めるが時間切れ断念、テント泊。
3/21(土)、朝から快晴、風わずか。1時間ほどで小出俣山の北端に、尾根を越え赤谷川へ下る尾根を少し下り小ピークから右(北)斜面を下り俎嵓への尾根に載り替える。俎嵓までいくつかのピークを越えるが、東側は概ね壁となっていて雪庇が発達、間際を歩くとときに踏み抜きがひどい、西側はアイゼンが効く概ね灌木、シャクナゲの緩傾斜、稜線を避けピークは巻くように進む。ただ川棚の頭から俎嵓の巻きはかなり傾斜がある、左下がりの傾斜は右利きの自分にとってはありがたいが、一度スリップし直ぐに「滑落停止」。俎嵓の巻きで、遥か上方の稜線をオジカ沢の頭から下る2人を今回初めて山中で見る。俎嵓は素直に稜線通しに行った方が良かったのかもしれない。
俎嵓を越えオジカ沢の頭との鞍部まで来ると安心感の一方で、足が急に重くなる。オジカ沢の頭で男性一人と交差、聞けば俎嵓往復と言う。ここから見る俎嵓稜線はとても人が少なくともロープなしで歩けるとは見えないのだが。オジカ沢の頭で安心していたら、谷川岳へ向けて少し下ったあたりと小屋少し下の岩稜が頗る状態悪い、南側は雪が崩れて降りられず、北側は堅雪の急傾斜をときにはバックステップで、意外なところに難所があった。肩の小屋周りには100人もいたろうか、トマの耳までは行く。天神尾根を下れば1時間半もかからず天神平となる。
仏岩峠:上(北)へ向かう、はっきりとした夏道様
阿能川岳への稜線:それほど沈まないがときに踏み抜き
阿能川岳:小さな標識(風雪の中の樹林)
小出俣山手前の鞍部から阿能川岳を振り返る:明瞭な尾根、ツボ足で概ね行ける
遠く赤谷湖を望む:幕地
小出俣山手前で幕:南側斜面を整地し小出俣山を望む
小出俣山北端(右端)を越え右(北)へ:尾根を乗り替える
俎嵓・オジカ沢の頭・谷川岳
俎嵓手前:稜線通しか巻きか迷うところ
俎嵓トラバース(振り返ったところ):雪の状態次第だろう
オジカ沢の頭手前鞍部から振り返る
オジカ沢の頭から俎嵓:ここから見る稜線は歩けるとは思えない
谷川岳(トマノ耳)から国境稜線(上方向)と俎嵓(左(南)へ)
おとなの道のりですね。
maruさんの単独行は惹かれます。
低気圧が発達しながら進むという20日に南北境界線に行くなんて!と思いましたが、南側だったのでひどい目には遭わなかったということでしょうか、新聞に載らなくて良かったです。
ルートとしては面白そう、うらやましい。
ストイックな感じでいいですね~!憧れるけど絶対無理!
恒例の冬の一人山行
スリリングながらも気持ちよさそう。
静寂の一夜は何を思い過ごしましたか?